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中小企業診断士は起業家に必要?取得するべき3つの理由

中小企業診断士は経営に関するさまざまな知識を身につけることができる資格です。
そのため、これから経営に深く関わる起業家にはとても有効な資格です。

また経営知識が身につく以外にも、起業家にとって多くのメリットが中小企業診断士の取得には存在します。

この記事では、中小企業診断士を起業家が取得するメリットについて解説します。
ぜひ最後までご覧ください。

中小企業診断士を取得した起業家は少ない

中小企業診断士は経営コンサルタントに関する日本で唯一の国家資格です。
取得することで、経営に関するさまざまな知識や能力を身につけることができます。

経営コンサルタントとして独立したい方や企業内でのキャリアアップしたい人、マネジメント業務をしたい人に非常に人気の資格で、近年では取得したい資格ランキングの上記に入ることも少なくありません。

このように、経営に関する人気資格である中小企業診断士ですが、コンサルタント以外の起業に活用する人は少ないようです。

一般社団法人中小企業診断協会が令和3年におこなったアンケートによると、中小企業診断士を取得した方の職業は以下になっています。

職業回答数構成比
1.プロコン経営(他資格兼業なし)54028.5%
2.プロコン経営(他資格兼業あり)33117.5%
3.コンサルティング会社等勤務432.3&
4.公務員251.3%
5.公的機関・団体等854.5%
6.調査・研究機関120.6%
7.金融機関1286.8%
8.民間企業(金融機関除く)62933.2%
9.資格は持っているが、コンサルティング活動も勤務もしていない321.7%
10.その他633.3%
11.無回答40.2%
引用:令和3年度「中小企業診断士活動状況アンケート調査」結果 https://www.j-smeca.jp/attach/enquete/kekka_r3.pdf

アンケートから見ると48.7%の人が企業や金融機関、公的機関などの組織に所属しており、起業をしている人でもそのほとんどが経営コンサルタントとしてです。

コンサルタント以外の業種で起業をしている可能性があるのは「9.資格は持っているが、コンサルティング活動も勤務もしていない」「その他」「無回答」の3つですが、すべてあわせても5.2%にしかならず、その中で起業家として活動している人はさらに少ないでしょう。

データから見る限り、中小企業診断士の資格は起業家にはあまり人気がありませんが、実は起業家にとって中小企業診断士はメリットの多い非常におすすめの資格です。

起業家が中小企業診断士を取得するべき3つのメリット

ここからは、起業家が中小企業診断士を取得するべきメリットを3つ紹介します。

  • 1.さまざまな人脈を作れる
  • 2.経営に関する幅広い知識が身につく
  • 3.社内外からの信頼を得られる

詳しく見てみましょう。

1.さまざまな人脈を作れる

起業家として事業を成功させるためには、多くの人脈やネットワークを築くことがとても重要です。

中小企業診断士は誰でも取得できる資格ということもあり、出自や経歴といったバックボーンが非常に多彩です。
そのため中小企業診断士になれば、さまざまな経験やつながりを持つ人たちと人脈を築くことができます。

「中小企業診断士になったからといって簡単につながりを作れるのか」と疑問に思う人もいるでしょう。

中小企業診断士を取得するためには、最後に実務補習を実施する必要があります。
実務補習ではグループワークをすることもあるため、同じグループになったメンバーや指導員などつながりを作りやすい環境も用意されています。

また、中小企業診断士取得後も任意の団体に所属することで、他の中小企業診断士と知り合いになれる機会が多くあります。

こういった多くの人と人脈を作れる点は中小企業診断士の大きなメリットといえるでしょう。

2.経営に関する幅広い知識が身につく

中小企業診断士は経営に関する国家資格です。
当然、取得することで経営に関する幅広い知識が身につきます。

そのため、経営において発生した課題に対し、複数の視点から解決策を考えることが可能になります。

「マーケティングとしてはAの方法がいい」「しかし財務的にはBの方法がいい」といったようにさまざまな視点で課題を捉えることができるのは大きなメリットです。

何より「課題に対して複数の見方がある」という考え方自体を身につけることができるのは、起業家としてだけではなく、今後多くの場面で役立つでしょう。

3.社内外からの信頼を得られる

中小企業診断士は唯一の経営に関する国家資格であり、人気の資格でもあります。

そのため資格の知名度は抜群であり、取得していることを伝えるだけで、経営に関する知識を持っていることをアピールできます。

経営に関する知識をアピールできれば、社内外に対して信頼や安心感を与えることが可能です。
クライアントや銀行、社内の人からの信頼を得ることは起業家にとってとても重要になります。

中小企業診断士としても起業家の経験は非常に有効

これまでは起業家として、中小企業診断士を取得するメリットを解説しました。

一方、中小企業診断士としてクライアントにコンサルタントをする際にも起業家の経験は強い武器になります。
自身が実際に経験したことをクライアントに「生きた知識」としてフィードバックできるためです。

クライアントがコンサルタントを依頼する場合、「知識だけを持つコンサルタント」と「知識と経験を持つコンサルタント」のどちらを選ぶかは言うまでもありません。

クライアントのコンサルタントをすることでも経験を積むことはできますが、実際に自分が起業家として経験を積む方がより濃く、より実践的な経験を積むことができるでしょう。

中小企業診断士が起業家をすることで得られる3つのメリット

ここでは、中小企業診断士が起業家を経験することで得られるメリットを、以下の3つ紹介します。

  • 1.実践的な知識が身につく
  • 2.クライアントからの信頼感が大幅に上がる
  • 3.経営者目線を身につけることができる

詳しく見てみましょう。

1.実践的な知識が身につく

中小企業診断士を取得することで、経営に関する知識が多く身につきます。

しかし身につくのはあくまで基本的な理論や知識です。
そのため、それだけでは机上の空論になりがちで、実際のコンサルタントにおいては活用しきれないことも多くあります。

一方、自身が起業家として活動することで、理論や知識だけでは見えてこない部分を自身の経験として身につけることが可能です。

起業家を経験することで、理論だけではない「実践的な知識」をクライアントに提供できるようになります。

2.クライアントからの信頼感が大幅に上がる

仮に自分がクライアントとして課題の解決方法を提案された場合、「自身が実践して成功した方法」と「どこかの誰かが実践して成功した方法」どちらが信頼できるでしょうか。

「自身が実践して成功した方法」が信頼できる人が多いのではないでしょうか。

また自身がコンサルタントとして提案をした際に「言うのは簡単だが、実際にやるのは難しい」と言われるかもしれません。

そんな時に「実際に自分で実施したことです」と自身を持って言えればクライアントから大きく信頼を得ることができるでしょう。

このように、起業家の経験があれば提案を「自身がやったこと」として伝えることができるため、起業家経験のない中小企業診断士と比べて大きく信頼を得ることが可能です。

3.経営者目線を身につけることができる

コンサルタントとして長期的に活躍をするためは、クライアントの目線に立って提案することが重要になります。

しかし、相手の立場でもの考えるのは簡単なことではなく、経験のない立場であればなおさらです。

その点、起業家を経験していれば経営者目線を身につけることができるため、経験が無い人にくらべて、より相手の目線で提案おこなえるようになります。

人と接する仕事全般にいえますが、自分と同じ目線に立って提案をしてくれる人の存在はありがたいものです。
ましてや経営者は誰でも経験できることではありませんので、大きく評価を得ることができるでしょう。

まとめ

中小企業診断士を起業家が取得するメリットについて解説しました。

起業家が中小企業診断士を取得することで、多くの人脈を構築できたり、経営課題に対して複数の視点で見ることができるようになったりさまざまメリット得ることできます

逆に、中小企業診断士も起業家としての経験があれば、活動の幅を大きく広げることが可能です。

これから起業家を目指す方には、中小企業診断士の資格は非常におすすめです。